参考文献– 持ってる本・読んだことある本 –

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力学・解析力学

考える力学 第二版(兵頭俊夫, 学術図書出版社, 2021)

 院試の力学で頻出の慣性モーメントをこの教科書で復習した。

独学する「解析力学」(近藤龍一, ペレ出版, 2021)

初めて解析力学が分かった気になれた一冊。

これを読めばラグラジアンを導入する”気持ち”が理解できるだろう。

途中式がこれでもかというくらい丁寧に書かれているので、手を動かさずにスラスラ読むことができる。

(ただし, 誤植が多いので違和感を感じたら正誤表を見よう)

力学 増訂第3版(ランダウ-リフシッツ, 東京図書, 1974)

理論体系の美しさに全人類が感動する一冊。

最小作用の原理から公理的にラグランジュ方程式を導入する。

電磁気学

マクスウェル方程式から始める電磁気学(小宮山進・竹川敦, 裳華房, 2015)

最初の一冊にオススメ. ベクトル解析の解説も丁寧で分かりやすい.

書名の通り, 実験事実から理論を組み立てる帰納的な手法とは異なり, まずマクスウェル方程式ありきで話を演繹的に広げていくスタイル.見通しがよく, マクスウェル方程式の意味するところを理解しやすい.(ただし, 個人的にはマクスウェル方程式の表示には若干の不満がある. 誘電率と透磁率をまとめて光速度の形で整理すると, B-H対応のマクスウェル方程式で現れる対称性が見えにくく感じる)

グリフィス 電磁気学(丸善出版, 2019)

各論からマクスウェル方程式に至る, 伝統的なスタイルの教科書.

難易度がちょうど良く、スタンダードなレベルで学習できる.

理論電磁気学 第3版(砂川重信, 紀伊國屋書店, 1999)

電磁気カテゴリーの場の導入から入るスタイルはこの本を踏襲している.

熱力学

熱力学 – 現代的な視点から(田崎晴明,培風館, 2000)

熱力学の教科書にパラダイムシフトを起こした一冊。

熱力学の基礎 第2版(清水明, 東京大学出版会, 2021)

エントロピーを公理とした熱力学の体系を学べる一冊。

初学者が読むには少し難しいが、分からないことは大体これを見れば書いてある。

統計力学

統計力学(田崎晴明,培風館, 2008)

最初の一冊におすすめ. はじめから量子論に基づいて議論が進む.

非平衡統計力学入門:現代的な視点から(田崎晴明)

Jarzynski 等式と「ゆらぎの定理」から始まり、アインシュタインのブラウン運動の理論で終わる現代的な構成で収録された講義.

統計力学の基礎(清水明,出版社不明, 2024)

2024年9月発売予定。院試が終わったら読みたい.

大学演習 熱学・統計力学 修訂版(久保亮五編, 裳華房, 1998)

この分野で演習書を使うなら, これ一択.

量子力学

新版 量子論の基礎:その本質のやさしい理解のために(清水明,サイエンス社, 2004)

量子論を公理的に構築していく一冊。

特に, 第3章は初学者には難しい. 第1章, 第2章を読んで, 他の本を勉強してから戻ってくると良さが分かるだろう.

通常の導入(1次元の時間に依存しないシュレディンガー方程式)は本書では第5章(P140)から始まる. 一通り学習して計算できるようになったが内容の理解が不十分な箇所を拾い読みするだけでも, 格段に理解は深まる.

現代の量子力学(上)第3版(J.J.サクライ, 吉岡書店, 2022)

ブラケットはこれで学ぼう。

演習しよう量子力学(鈴木久男, 大谷俊介, 数理工学社, 2016)

P.36,37のコラム「本書の使い方」は頭の整理に役立った。

相対論

一般相対論入門 改訂版(須藤靖, 日本評論社, 2019)

大学の授業で指定教科書だった. 読みやすい.

もうひとつの一般相対論入門(須藤靖, 日本評論社, 2010)

GPSや重力波, 重力レンズなど, 具体例が豊富.

P.20にある相対論と量子論の表現の対比表は一見の価値あり.

その他

物理の道しるべ(サイエンス社, 2011)

清水明「野蛮人が物理学者になるの記」掲載

アインシュタインと21世紀の物理学(日本物理学会編, 日本評論社, 2005)

第1章 ブラウン運動と非平衡統計力学/田崎晴明

第7章 EPRパラドックスからベルの不等式へ/清水 明

非線形な世界(大野克嗣, 東京大学出版会, 2009)

本棚にあるとカッコいい。

[改訂第9版]LaTeX美文書作成入門(技術評論社, 2023)

院試が終わったら読みたい.

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