統計力学の教科書– 目次 –

統計力学は微視的描像をもとに, ミクロ系のハミルトニアンから熱力学関数を得る理論の枠組みである. ここで誤解しないでほしいのが, 熱力学が統計力学を内包しているという事実である. マクロ系での普遍的な振る舞いを微視的描像から再現しているのであって, 導出している訳ではない.

第一部「平衡統計力学」

§0:統計力学の表現論

この節では, 統計力学を記述する上で最低限知っておくべき事項をまとめた.

  • 確率論
  • エネルギー固有状態
  • 状態数
§1:確率モデル

この節では, 統計力学で用いられる代表的な確率モデルを示し, そのモデルがそれぞれ同様に確からしいことを示す. 初学者の方は飛ばしてもよい.

  • ミクロカノニカル分布
  • カノニカル分布
  • グランドカノニカル分布
§2:確率モデルの等価性
§3:ミクロカノニカル分布
  • 孤立系とは
  • 等重率の原理(作業仮説)
  • エントロピー
§4:カノニカル分布
  • 閉鎖系とは
  • 分配関数
  • 逆温度
  • ヘルムホルツの自由エネルギー
§5:グランドカノニカル分布
  • 開放系とは
  • 大分配関数
  • グランドポテンシャル

第二部「非平衡統計力学」