Mathematics is not just a language. Mathematics is a language plus reasoning.
Richard P. Feynman
数学とは推論を行う際、命題を最も簡潔に抽象化して表現できる言語体系である。
古典力学 | 微分積分 |
電磁気学 | ベクトル解析 |
熱力学 | 偏微分と微分形式 |
量子力学 | 線形代数 |
解析力学 | シンプレティック幾何学 |
相対性理論 | リーマン幾何学 |
弦理論 | 代数幾何学 |
微分積分
微分法
\(x\)を\(\Delta x\)だけ変化させると、連動して\(y\)が\(\Delta y\)だけ変化するとき、
$$\Delta y =f\left(x+\Delta x\right)-f\left(x\right)$$
\(\left|\Delta x\right |\)が十分小さいとき、接線の傾き\(a\)を用いて、
$$\Delta y ≒ a\times\Delta x$$
すなわち、
$$f\left(x+\Delta x\right)=f\left(x\right)+a\times\Delta x$$
と表すことができる。
\(\Delta x\to 0\)のとき、接線の傾き\(\Delta x\),\(\Delta y\)を\(dx\),\(dy\)と書き、それぞれ\(x\)の微分,\(y\)の微分という。
このとき、接線の傾きを\(~x~\)と\(~y~\)の微分係数といい、
$$a=\frac{dy}{dx}$$
とかく。これを求めることを今後、\(y~\)を\(~x~\)で微分するといい、同じ記号で表すことにする。
$$\frac{dy}{dx}=\lim_{n \to \infty}\frac{\Delta y}{\Delta x}=\lim_{n \to \infty}\frac{f\left(x+\Delta x\right)-f\left(x\right)}{\Delta x}$$
\(~y=f\left(x\right)~\)から微分係数を求める極限操作がそのまま微分係数の定義式である。
積分法
概念自体は微分方以前からあったが、一般化されていくのはライプニッツ・ニュートン以降のことである。
線積分
面積分
体積積分
微分方程式
微分方程式は物理においては解けるか解けないかが重要。
物理学に出てくる微分方程式
運動方程式
$$m\frac{d^2x}{dt^2}=-\frac{dU\left(x\right)}{dx}$$
波動方程式
$$\frac{\partial^2 E\left(x,t\right)}{\partial x^2}=\frac{1}{c^2}\frac{\partial^2 E\left(x,t\right)}{\partial t^2}$$
熱伝導方程式
$$\frac{\partial^2 T\left(x,t\right)}{\partial x^2}=\frac{pc}{\lambda}\frac{\partial^2 T\left(x,t\right)}{\partial t}$$
シュレディンガー方程式
$$i\hbar\frac{\partial\Psi\left( x,t \right)}{\partial t}=\left ( -\frac{\hbar^2}{2m}\frac{\partial^2}{\partial x^2}+U\left( x\right)\right )\Psi\left( x,t \right)$$
- 同次形微分方程式
- 線形微分方程式
- 斉次線形微分方程式
- 非斉次線形微分方程式
ベクトル解析
スカラー積
$$\bf a\cdot b\it=ab\cos\theta = ab_\parallel = a_\parallel b$$
スカラー積には以下の性質がある。
$$\bf a\cdot b\it=\bf b\cdot a$$
$$\bf a\cdot \left(b\it + \bf c \right)\it=\bf a\cdot b\it + \bf a\cdot c$$
また、\(\bf a \left(\rm t\right)\),\(\bf b \left(\rm t\right)\)のとき、
$$\frac{d}{dt}\left(\bf a\cdot\bf b\right)\it =\bf \dot{\bf a}\cdot\bf b\it + \bf a \cdot \dot{\bf b}$$
ベクトル積
$$\left|\bf a\times b\right|\it=ab\sin\theta = ab_\perp = a_\perp b$$
角運動量、力のモーメント、ローレンツ力などはベクトル積を使った表現論で記述される。
\(\bf a \times\bf b\)の向きは\(\bf a\),\(\bf b\)の両方に直交し、\(\bf a\),\(\bf b\)の順に右手系を形成する向きである。
ベクトル量を3次元空間で議論するときには、右手系であるか左手系であるかはっきりさせる必要がある。
通常、初等的な数学や自然科学全般における表現形式は右手系で統一されている。
ベクトル積には以下の性質がある。
$$\bf a \times\bf b\rm = \bf a \times \left(\bf b_\parallel \rm + \bf b_\perp\right)\rm = \bf a\times\bf b_\perp$$
$$\bf a \times\bf b\rm =-\bf b\times\bf a$$
$$\bf a\times \left(b\it + \bf c \right)\it=\bf a\times b\it + \bf a\times c$$
また、\(\bf a \left(\rm t\right)\),\(\bf b \left(\rm t\right)\)のとき、
$$\frac{d}{dt}\left(\bf a\times\bf b\right)\it =\bf \dot{\bf a}\times\bf b\it + \bf a \times \dot{\bf b}$$
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